特定技能と留学生の徹底比較|外国人採用を成功させるポイント

はじめに

外国人採用を検討する企業にとって、「特定技能」と「留学生(資格外活動)」のどちらを選ぶべきか悩むケースは少なくありません。人手不足が深刻化する中、外国人材の活用は企業の成長戦略として重要な選択肢となっています。

本記事では、特定技能と留学生の違いを在留資格の観点から詳しく比較し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。自社に最適な外国人採用の形を見つけるための参考にしてください。

特定技能と留学生の基本的な違い

在留資格の目的の違い

留学生の在留資格「留学」は、学業を目的とした在留資格であり、就労を前提としたものではありません。日本語学校や専門学校、大学などで学ぶことが主目的であり、就労は資格外活動許可を得た範囲内でのみ認められます。

一方、特定技能制度に基づく在留資格「特定技能」は、人手不足が深刻な特定の産業分野において、即戦力となる外国人材を受け入れることを目的とした在留資格です。2019年に創設された比較的新しい制度で、労働力としての受け入れを前提としています。

就労条件の違い

留学生の場合

  • 週28時間以内の就労制限(学則で定める長期休業期間は1日8時間まで)
  • アルバイトの範囲内にある職種であること
  • 風俗営業関連の業務は禁止

特定技能の場合

  • フルタイム勤務が可能
  • 週40時間などの通常の労働時間での雇用が前提
  • 正社員としての雇用が一般的

この就労条件の違いは、企業にとって最も重要な判断材料の一つです。

採用に必要なコストと項目比較

留学生の採用

  • 在留資格申請費用(資格変更の際に発生)
  • 採用活動費用・求人広告費

初期費用は比較的抑えられる傾向にあります。

特定技能の採用

  • 在留資格申請費用(更新申請などの際に発生)
  • 登録支援機関への委託費用
  • 生活支援・定着支援関連費用(必要に応じて)
  • 採用活動費用・求人広告費

初期費用は留学生採用より高額になる傾向

ただし、特定技能外国人はフルタイムでの就労が可能であり、戦力として安定的に活躍できるため、長期的に見ると高い費用対効果が期待できます。

それぞれのメリット・デメリット

留学生採用のメリット・デメリット

メリット

  • すでに日本国内にいるため、面接や採用がスムーズ
  • 日本での生活経験があるため、文化・生活面での適応がしやすい
  • 日本語能力を一定程度備えている
  • 採用コストを抑えられる
  • 企業側の支援義務が少ない

デメリット

  • 就労は原則週28時間以内(資格外活動許可が必要)
  • 学業が優先のため、シフト制限や試験期間中の勤務制限がある
  • 卒業後にフルタイム雇用する場合は在留資格変更が必要
  • 専攻内容と業務内容の関連性が求められる場合がある(就労資格変更時)
  • 長期雇用を前提としにくい(卒業・帰国の可能性)
  • 制度理解が不十分だと不法就労リスクがある

特定技能採用のメリット・デメリット

メリット

  • フルタイムで即戦力として活用できる
  • 特定の技能を持った人材を採用できる
  • 人手不足分野に特化している(介護・建設・外食・農業など)
  • 海外からの直接採用も可能で人材の選択肢が広い
  • 最長5年間(特定技能2号は更新可能)の中長期雇用が可能
  • フルタイム雇用が前提のため、安定した労働力確保

デメリット

  • 採用コストが比較的高い
  • 企業側の支援義務がある
  • 登録支援機関への委託など、追加コストが発生する
  • 海外から招へいする場合、来日までに時間がかかる
  • 制度理解・書類手続きが複雑で、管理体制の整備が必要

企業が選択すべき基準

留学生採用が適しているケース

  • オフィスワークや専門職を募集している企業
    大卒以上の学歴を活かせる業務であれば、留学生の採用が適しています。
  • 採用コストを抑えたい企業
    初期費用や継続的な支援コストを抑えられます。
  • 日本語能力を重視する企業
    日本の大学を卒業した留学生は高い日本語能力を持っています。
  • 若手人材を採用したい企業
    新卒採用と同様に、将来性を重視して若手人材を育成できます。
  • 支援体制の構築が難しい中小企業
    特定技能のような支援義務がないため、リソースが限られる企業でも採用しやすいです。

特定技能採用が適しているケース

  • 慢性的な人手不足に悩んでいる企業
    一定の技能と日本語力を備えた人材をフルタイムで雇用できるため、慢性的な人材不足を解消できます。
  • 特定14分野の業務で人材を必要としている企業
    製造業、建設業、介護、飲食料品製造業、外食業など、特定技能の対象分野に該当する業務であれば、即戦力として活躍が期待できます。
  • 即戦力を求める企業
    技能試験に合格した人材を採用できるため、研修期間を短縮できます。
  • 現場作業や技能職の人材が必要な企業
    単純労働を含む幅広い業務に従事できるため、現場での人手不足を解消できます。
  • 長期的な雇用を前提としている企業
    特定技能2号への移行により、長期雇用が可能となります。
  • 国内採用だけでは応募が集まりにくい企業
    日本人採用が難航している職種・地域の場合でも、海外人材まで採用対象を広げられるため、採用の選択肢を拡大できます。
  • 支援体制を整備できる企業、または登録支援機関を活用できる企業
    法定支援義務がありますが、登録支援機関に委託することで対応可能です。

両方の在留資格を組み合わせた採用戦略

外国人採用を成功させるためには、特定技能と留学生のどちらか一方に限定する必要はありません。企業の業務内容や組織構造に応じて、両方を組み合わせた採用戦略も効果的です。

例えば、製造業の企業であれば、現場作業には特定技能外国人を、品質管理や生産管理などの管理業務には留学生(技術・人文知識・国際業務)を採用するといった役割分担も可能です。

また、留学生としてアルバイト採用し、卒業後に就労ビザへの切り替えを支援する方法や、特定技能1号で採用した人材が日本語能力を向上させた後、より専門的な在留資格への変更をサポートするといった、段階的なキャリアパスの提供も人材の定着率向上に繋がります。

採用時の注意点

外国人採用を進める際には、在留資格の種類に関わらず、以下の点に注意が必要です。

在留資格の確認
採用前に必ず在留カードを確認し、就労制限の有無や在留期限を把握しましょう。

労働条件の平等性
外国人であることを理由に、日本人と異なる労働条件を設定することは法律で禁止されています。

適切な契約書の作成
雇用契約書は日本語だけでなく、母国語版も用意することで、トラブルを防止できます。

社会保険の加入
外国人労働者も社会保険の加入対象となります。適切な手続きを行いましょう。

まとめ

特定技能と留学生は、それぞれ異なる特徴を持つ在留資格です。特定技能は即戦力として現場作業に従事できる一方、企業には支援義務が発生します。留学生は専門的な業務に適しており、採用コストを抑えられますが、従事できる業務に制限があります。

企業が外国人採用を成功させるためには、自社の業務内容、求める人材像、支援体制の有無などを総合的に判断し、最適な在留資格を選択することが重要です。必要に応じて、登録支援機関や行政書士などの専門家に相談しながら、適切な採用計画を立てましょう。

外国人材の活用は、人手不足の解消だけでなく、職場の多様性向上や新たな視点の獲得にも繋がります。それぞれの在留資格の特性を理解し、戦略的な外国人採用を進めていきましょう。

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